塾の授業の形態に変化をもたらしたものといえば、映像授業とパソコン学習です。
映像授業とは、あらかじめ録画された、有名講師や人気講師のハイレベルな授業を、塾や家庭のモニターで好きなときに視聴するシステムです。東進衛星予備校、代ゼミや河合塾マナビスなどが有名です。
パソコン学習とは、パソコンの画面に映し出される教材の指示に従って学習を進める方法のことで、専門的には「CAI学習」などと呼ばれます。
映像授業が受け身になってしまうのに対し、 CAI学習では生徒のリアクションが求められ、ゲーム感覚で取り組むことができます。映像授業もパソコン学習も、生徒一人ひとりのレベルとペースに合わせて利用でき、さらに人件費がかからないので、安価です。
個別指導もシェアが拡大していますが、映像授業もパソコン学習も、いってみれば個別指導のひとつの形態。いずれも個別指導のシェア拡大に寄与しているといえます。
「デジタル教材を利用した個別指導」が、現在の塾の「流行の最先端」なのです。
では、これからの塾に、生身の人聞は不要になるのでしょうか?
映像授業もパソコン学習も、単なる道具に過ぎず、どの生徒にいつまでにどの映像授業を受講させるか、パソコン学習のどのレベルのどの単元をやらせるのか、判断するのは生身の指導者の仕事です。
集中して受講していたらその学習姿勢を褒め、パソコン学習で苦戦をしている生徒を励ますのは生身の人間にしかできません。
さらに、目標を設定したり、志望校についての相談相手になったりするのは、プロの塾講師でなければできないことなので、映像授業にしてもパソコン学習にしても、「担任」や「チューター」などと呼ばれる指導者の力量は重要になってくるのです。
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