少子化と不況で、塾業界を取り巻く環境は厳しくなってきています。
しかし、厳しい経営環境のなか、塾経営者たちは、互いを削り合うのではなく、共存共栄の道を選んでいます。
業務提携や資本提携、いわゆるM&Aなどによって、相互に支え合い安定経営を目指すという動きが盛んなのです。
2006年、東進ハイスクールや東進衛星予備校を擁するナガセが、中学受験の老舗四谷 大塚を買収し、業界に衝撃を与えました。
続いて、代々木ゼミナールが、中学受験で圧倒的な強さを見せていたサピックスを買収。
2009年にサピックス中高部を、 2010年にサピックス小学部を傘下に収めたのです。
この2つの大型買収劇は、「東進間代ゼミの中学受験戦争」と大きな話題となりました。
いずれも、 大手予備校が、低年齢市場へと手を伸ばし、顧客の固いこみを狙う戦略の一端です。
四谷大塚やサピックスにしてみれば、より安定した経営母体をもつことで、腰を据えて教育に取り組める環境が整います。
日能研も河合塾と合弁会社をつくるなどして協力体制にあります。
東進、代ゼミ、河合塾とくれば、忘れてはならない大手予備校が駿台です。
こちらは独立独歩、なことも手を組む気配がありませんでしたが、ついに動きました。
関西の中学受験塾・浜学 園と駿台・浜学園を設立。二人三脚で、 2014年春からの首都圏の中学受験市場に参入。
大手中学受験塾と大手予備校がそろい踏み。そして見事にマッチングしたのです。
中学受験塾と予備校は対象とする生徒の年齢層が違うので、手を組む相手としては非常に都合がいいのです。
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